年々SNSの被害が増えているとのこと。特に中学生などの子どもが犠牲になっていて、おぞましい事件も後を絶ちません。多くの子どもたちが携帯電話やスマホを手にしていて、ゲームや様々な交流サイトを自由に駆使しているのが問題だと言われながら、なかなか改善されません。一体どうなっているのでしょうか?
経済的に豊かになって、物が溢れていて、大人も子どももそれに溺れてしまっているのではないでしょうか? 世の中の動きに逆らって、親が子どもの欲求を制限するのは難しいようです。「みんなが持っている」「みんながやっている」「うちだけダメなんて・・・」「そこまで制限されるのは、プライパシーの侵害だ」などと言われると、親はタジタジになって引いてしまうことが多いと言います。
この際改めて親の役割を考えてみましょう。
子どもの心の発達を考えると、物事の良し悪しの判断をして自分を守る力は、12歳頃までに育つといわれています。ですからこの年頃の子どもを、親やそれに代わる大人たち(例えば小学校の先生)がしっかりと見守ってやらねばなりません。守るためには、子どもとしての生活のルール、してはいけないことを教えることも必要です。この誘惑の多い世の中では、我慢を覚えさせるのは大変でしょう。上記のように、「ほかの家ではいいのに・・・」などと言われると親は弱腰になりがちです。子供を守るためと思って踏ん張ることです。
携帯電話やスマホを与えるときには、しっかり制限をつけることが親の義務です。GPSをつけるのはもちろん、アプリだけではなく使う時間や場所の制限をつけることが大事です。中学生や高校生に、「プライパシーの侵害だ」と言われると、親は弱腰になってしまうと聞きます。プライパシーは、危険が予想される場合には破ってもいいものだと覚えておいてください。親に養育されている中で、親がお金を払って与えているものですから、自信を持って親の権力を行使することです。
シアトルに住む私の友人には、中3の娘さんがいます。毎晩決めた時間に家族揃ってスマホをカゴに入れて寝室へ入るとのこと。歩きスマホがわかったら、自分の小遣いからスタバでママに500円のご馳走をする決まりを作っているとのこと。
我が家にも小学生の孫がいます。携帯電話を持たせることに抵抗がありました。しかし一人で電車で習い事などへ行くチャンスが増えて、安全のために持たせることを考えました。あれこれて調べたら、本屋さんで出している優れもののスマホを見つけました。
愛情があればこそ、子供の要求通りになんでもしてあげたいのが親心でしょう。制限のために闘うのもエネルギーのいることです。しかしこれも、大切な子供を守るため、子育ての基本と覚悟して頑張ることです。小さい時にやっておくと先は楽になるものです。 |